世の中、二代目を名乗れる人はたくさんいます。しかし、カメラ屋となると、かなりその数は限定されてくるでしょう。私などはまだまだ未熟者の二代目ですが、カメラ屋の業界にも立派な二代目さんはいらっしゃいます、フジヤカメラさん、アルプス堂さんなどなど・・・。
今日は偶然に見つかった古い雑誌記事(小学館発行の1986年1月号写楽)からのネタです。父親がカメラ屋だったのに、カメラ屋の二代目にならなかったおふたりの話。大橋巨泉さんと萩本欽一さんです。
巨泉さんのご実家の大橋商店は、大正時代から昭和20年代にかけて、「エリオット」や「ロールライト」という名称のカメラを製造販売していました。若い頃は、神保町の太陽堂さんや銀座の千代田商会さんにカメラの配達に行っていたらしいです。
欽ちゃんのお父様(萩本団治さん)は昭和20年代に「ダン35」というカメラを製造販売していました。その頃、欽ちゃんはまだ幼く、オモチャでなくて家にあったカメラをコロコロ転がして遊んでいたとか・・・。ダン35の「ダン」の名称は、お父様団治さんの名前から取ったものだそう。
実はうちの買取名人にも縁があるのです。名人がカメラ屋に就職したのは、中学校の先生に商人になることを勧められたからで、その先生が欽ちゃんの叔父さんにあたる人だったのです。就職したカツミ堂さんも欽ちゃんのご親戚のお店。
芸能界の大御所ともいえるおふたりが、カメラ屋に縁のある人だってご存知でしたか?